ついでにパンの食べ方を申上げると、トーストにして、バタをぬり、(カラシは用いず)魚肉のサンドイッチにして食べる。魚肉はタラの子、イクラ、などもよいが、生鮭を焼いて、あついうちに醤油の中へ投げこむ。(この醤油はいっぺん煮てフットウしたのをさまして用いる)三日間ぐらい醤油づけにしたのを、とりだして、そのまま食う。これは新潟の郷土料理、主として子供の冬の弁当のオカズである。この鮭の肉をくずしてサンドイッチにして用いる。又ミソ漬けの魚がサンドイッチに適している。魚肉とバターが舌の上で混合する味がよろしいのである。然し要するに栄養は低いだろう。
以上のほかには、バナナを一日に一本食うか食わずで
(食べない日が多い)それで痩せないのである。
病的にふとっているのとも違う。
だから小生工夫のオジヤに栄養が宿っていると思うのだが、
大方の評価では、どんなものであろうか。
とにかく小生の主観ならびに主として酔っ払いの
客人の評価によると美味の由である。
最後に、誤解されてお叱りを蒙ると困るから申添えておくが、
オジヤを食い、肉食間食しないのは私だけで、
家族(犬も含めて)は存分にその各々の好むところを飽食しているのである。
冷凍のハッシュド・ブラウンの、茶色に焼けた平たい四角な切り身のようなものを、気にいった個人的な時間のなかで食べるなら、美味ですらあり得る。今朝もまたエッグス・ベネディクトのヴァリエーションであっても、いっこうに構わない。だったら、それにスモークド・サーモンをつけよう。いたるところで朝食に登場するホウレン草も、たとえばベーコンとホウレン草のオムレツにして、登場させてしまえ。
パンケーキを三枚、それにシロップとバターを
たっぷりとかけ、ソーセージを二本、
そしてハーフ・ア・グレイプフルート。
こういうのも、やはりたまにはいい。
しかし、いつもこんなふうに食べるのは、
やめたほうがいいにきまってる。
さきほどの、横に切ってなかにイチゴをつめこんだ
パパイアには、目玉焼きを二個、
そしてカウアイ・ソーセージを添えて出せば、
島ふうの朝食になってくれる。
そもそも僕が始て都下にカッフェーというもののある事を知ったのは、明治四十三年の暮春洋画家の松山さんが銀座の裏通なる日吉町にカッフェーを創設し、パレット形の招牌を掲げてプランタンという屋号をつけた際であった。僕は開店と言わずして特に創設という語を用いた。